Wind River Test Managementと Wind River Field Diagnostics FAQ

 

製品構成や製品機能から、極めて技術的な問題に至るまで、ウインドリバーのデバイスマネジメント製品について、お客様から実際に受けたお問い合わせを掲載しましたので、ご参考にしてください。

全般

デバイスマネジメントとは何ですか?
ウインドリバーのデバイスマネジメント製品群は、Wind River Test ManagementとWind River Field Diagnosticsの2製品から構成されています。開発時に作成したテストやパッチを現場で再利用できるため、上記2製品は互いに補完し合うものです。

Test Managementを導入することにより、ソフトウェア品質保証(SQA)チームと開発チームはどのようなことができるようになりますか?
効率的にテストを配備し、事実に基づいた分析を行い、テスト段階で遭遇した問題を迅速に解決することが可能になります。これによりソフトウェアのテストプロセスが合理化され、不具合をより多く特定し、より速く解決できます。

Test ManagementはWind River Workbenchと統合できますか?
もちろんできます。Test ManagementにはWorkbench Diagnosticsというコンポネントがあり、WorkbenchすなわちEclipseのプラグインとして機能します。このコンポネントには診断ツールとテストツールが含まれており、テスト予定のコードベースとインタフェースをとることができます。

Test ManagementとField DiagnosticsはVxWorksやWind River Linuxで動作しますか?
動作します。どちらの製品も、Wind River LinuxとVxWorksの両OSと互換性があります。

Test ManagementはWind River Lab Diagnosticsとどう違いますか?
Lab DiagnosticsはTest Managementの前身となる製品です。Lab Diagnosticsが診断テストのみに的を絞っているのに対し、Test Managementは診断だけでなく、ソフトウェアのテストプロセス全体にフォーカスしています。

技術

Wind River Field DiagnosticsとWind River Test Managementでは、センサーポイントを使った計測を行うために、シンボルテーブルをデバイスアプリケーションに組み込む必要がありますか?
アプリケーションにシンボルテーブルを組み込む必要はありません。Workbench Diagnostics(Test Management製品のコンポネント)でセンサーポイントを作成する際に、センサーポイントのツールチェーンがシンボルファイルとアプリケーションバイナリを参照し、センサーポイントを配置するためのアドレス解決を行います。

センサーポイントはJavaアプリケーションの計測に利用できますか?
現状ではできませんが、今後のリリースでの対応を検討中です。

Field DiagnosticsとTest ManagementはWind River VxWorksまたはWind River Linuxを前提としないアプリケーションでも利用できますか?
そのままではできません。しかしながら、両製品は移植可能な設計がなされているため、ウインドリバーのプロフェッショナルサービスをご利用いただけば、お客様の選んだOSプラットフォームに適宜移植することが可能です。

デバッガを使ったデバッギングと診断との違いはどこにあるのでしょうか?
フリーズモードのデバッギングと動的診断という違いがあります。フリーズモードのデバッギングではシステムの一部をフリーズさせる必要があり、システムのタイミング特性を変えてしまいますが、Test Managementを使った動的な分析では、開発者は、実際のシステムタイミングを保持したまま、影響を最小限に抑えてアプリケーションにアクセスできます。また、センサーポイントテクノロジにより、再ビルドすることなく稼働中のシステムに対してライブパッチをあてることができるなど、デバッガにはない多くの機能を利用できます。

ウインドリバーでは「デバイス」という言葉は何を意味しますか?
エンベデッドデバイスまたはエンベデッドシステムを意味します。

Test ManagementとField Diagnosticsのデータロギングのフレームワークは、顧客の既存のデータロギングのフレームワークとインタフェースをとれますか?
現在はとれません。しかし今後のリリースでの対応を検討中です。

ランタイムコンポネント(デバイスマネジメントエージェントやセンサーポイントマネージャ)を追加すると、カーネルのフットプリントはどの程度増加しますか?
ランタイムコンポネントはカーネルに含める必要があるため、カーネルのフットプリントはコンフィギュレーションによって異なりますが、100KBから200KB増加します。

デバイスとTest ManagementまたはField Diagnosticsのツールとの間の通信は、どのようなネットワークスタックを使えば可能ですか?
イーサネットを介したTCP/UDP/IPによる通信が可能です。

センサーポイントはどのような言語で書かれていますか?
センサーポイントは、カスタムディレクティブのあるANSI-Cで書かれています。センサーポイントバイナリを作成するためには、センサーポイントのツールチェーンによるコンパイルは2段階に分かれています。第1段階でカスタムディレクティブをCに変換し、第2段階でGNUまたはWind River Compilerを介してバイナリを生成します。

センサーポイントによる悪影響はありますか?
センサーポイントは開発者が作成するため、その動きは開発者によって完全に制御されます。センサーポイントバイナリは、現場で使用予定の場合は特に厳しいテストが必要です。

めったに実行しない例外ハンドラやブランチを強制実行するためにセンサーポイントを使用できますか?
使用できます。センサーポイントを使うことにより、エンジニアはデバイスアプリケーションの実行を完全に制御できます。

テスト技術者やサポートエンジニアはセンサーポイントバイナリを安全に配備できますか?
Test ManagementとField Diagnosticsを使用することにより、ドメインエキスパートはラボや現場環境で(開発者が作成しテスト済みの)センサーポイントバイナリを安全に使用することができます。

Field DiagnosticsではエンドユーザサイトとOEMサイト間のデータ交換をどのようにセキュリティ保護していますか?
セキュリティは、テクノロジ、ポリシー、人員の3つのレベルで実現されます。ウインドリバーでは、Transport Layer Security(TLS)とSecure Sockets Layer(SSL)によりポイントツーポイント暗号化データ交換を実現しています。ポリシーについては、サーバアプリケーションがログインとパスワードを要求し、データ交換に関わるエンドユーザ制御も要求します。人員については、サーバアプリケーションは権限のあるユーザにのみアクセスを認めています。

エンドユーザ側にファイアウォールがある場合、Field Diagnosticsはデータを転送できますか?
できます。Field Diagnosticsサーバアプリケーションは、ファイアウォールフレンドリですから、ユーザの既存ITインフラで動作します。

Test ManagementとField Diagnosticsは、顧客が情報を編成し交換しやすいデータ形式をサポートしていますか?
サポートしています。センサーポイントログはXMLベースのファイル形式に変換できます。パフォーマンスとデータ保存要件を満たすために、デバイス内に保管されるセンサーポイントログはバイナリ形式になっています。バイナリからXMLファイルへの変換は、デバイス上ではなくWorkbench Diagnosticsで実行されます。

オーバーヘッドはそのくらいですか?
パフォーマンスのベンチマークがあります。担当のテクニカルアカウントマネージャにご請求ください。

特定の関数をスキップするためにセンサーポイントを使えますか?
使えます。特定の関数の実行をスキップするマクロがあります。

サイトマネージャとは何ですか?
Field Diagnosticsのサイトマネージャは、エンドカスタマーのサイトにインストールされるサーバアプリケーションで、デバイスへのデータフローを管理します。

たとえばエンドユーザサイトとOEMサイト間で高帯域接続ができないような場合、Field Diagnosticsは動作しますか?
Field Diagnosticsは高帯域接続なしでもコンフィギュレーションできます。その場合、データをDVD-ROMまたはCD-ROMに転送するか、他のセキュアなメカニズムを使って転送します。

センサーポイントの使用例には、どのようなものがありますか?
「Mapping Wind River Lab Diagnostics to the Device Software Verification and Validation Process(デバイスソフトウェアの検査と妥当性検査プロセスに対するWind River Lab Diagnosticsのマッピング)」および「Mapping Field Diagnostics to the Customer Support Process(カスタマーサポートプロセスに対するField Diagnosticsのマッピング)」という2つのホワイトペーパーに、センサーポイントの使用に関する広範な情報が記載されています。

アプリケーションバイナリの同じ場所に複数のセンサーポイントを配置できますか?
できます。

エンドユーザがOEMに対してField Diagnosticsサーバアプリケーションの現場でのインストールを認めない場合、どうすればいいでしょうか?
この場合、サイトマネージャアプリケーションをOEMのフィールドエンジニアのラップトップにインストールし、詳しい診断が必要な場合に一時的に現場に持ち込むことができます。

センサーポイントからのロギング呼び出しは、より優先度の高いタスクによる割り込みが可能ですか?
できません。printf()とは異なり、センサーポイントからのロギング呼び出しは割り込み不可能です。

センサーポイントがデバイス上にあり、そのデバイスが再起動した場合、センサーポイントの状態は持続しますか?
持続します。有効化/無効化を選択して設定できます。

Test ManagementとField Diagnosticsでは、どのようなログがサポートされていますか?
センサーポイントログ、VxWorks 6カーネルの例外ログ、VxWorks 6コアファイルがサポートされています。

デバイスマネジメントエージェントとWind River Debug(WDB)エージェントとの違いは何ですか?
デバイスマネジメントエージェントは、実行中のデバイスやシステムの診断を主たる目的として設計された新しいターゲットエージェントです。WDBエージェントは、標準的なフリーズモードのデバッギングのためのものです。

デバイスマネジメントエージェントはターゲットへの動的なダウンロードが可能ですか?
可能です。Test Managementを使用すれば、ユーザはデバイスマネジメントエージェントをアップデートできます。

デバイスマネジメントエージェントはどのようなときに初期化されますか?
部分的な初期化は、カーネルの初期化時に他のコンポネントが初期化されるときに実行されます。全面的な初期化は、VxWorksまたはWind River Linuxが立ち上がった後に実行されます。

デバイスマネジメントエージェントは、VxWorks 6コアイメージがターゲット上に存在するのを認識しますか?
認識します。デバイスマネジメントエージェントは、VxWorks 6コアイメージ、EDnRログ、センサーポイントログを管理します。

ユーザは、C++アプリケーションを動的に計測できますか?
できます。C++アプリケーションの計測は完全にサポートされています。

ユーザは、VxWorks 6リアルタイムプロセス(RTP)アプリケーションを動的に計測できますか?
できません。バージョン2.2では、ユーザはRTPのアプリケーションを計測できません。しかしこの機能は、今後のリリースでの対応を検討中です。

ユーザは、VxWorks カーネルやカーネルアプリケーションを動的に計測できますか?
できます。センサーポイントを使用して、カーネルアプリケーションの機能、カーネルの機能、割り込みサービスルーチン(ISR)、デバイスドライバを計測できます。

センサーポイントを使って起動シーケンスやBSP初期化を計測できますか?
できません。デバイスマネジメントエージェントは、起動シーケンスで初期化されるまで初期化されません。

デバッガのブレークポイントとセンサーポイントによる計測を同時に使用できますか?
使用できます。ただし、製品マニュアルに記載された特定のシーケンスに従う必要があります。

クラッシュや再起動シーケンスの後、クラッシュ前に有効だったセンサーポイントは自動的に有効になりますか?
有効になります。Test Management 2.2では、持続的センサーポイントがサポートされています。

Workbenchデバッガはコアファイルの分析を完全にサポートしていますか?
サポートしています。Workbench Diagnosticsを使用することにより、ユーザはホストファイルシステム上にあるコアファイルにWorkbenchデバッガを接続できます。ユーザはデバッガを使うことにより、リードオンリーモードでコアファイルを分析できます。

コアファイルの分析時にはターゲットが必要ですか?
ターゲットからホストにコアファイルを抽出した後は、コアファイルの分析にターゲットは不要です。

リソースが限定的な場合、ターゲットがその制約に対応できるように、コアダンプの生成を構成することができますか?
できます。ユーザは、メモリ領域の除去、ターゲット上でローカルに保存されるコアイメージ数の設定、コアファイルのサイズを管理するためのコアイメージの圧縮などを実行できます。さらに、ターゲットから離れた場所にコアイメージをストリームオフするようにターゲットを構成するができますので、ユーザはローカルで保存する必要性がなくなります。