ウインドリバー パートナースポットライト

 

モトローラ株式会社

組み込みシステムで非常に実績のあるウインドリバーとのパートナーシップは競争力ある製品開発のための強力な基盤となります

 

ハイエンドな組み込みシステムに向けたソリューションを提供

モトローラは、ワイヤレスやブロードバンド通信における世界的な企業である。そのモトローラの「エンベデッド コミュニケーションズ コンピューティング(ECC)」は、半導体製造装置などの産業機器、ハイエンドの医療機器、航空宇宙/防衛関連、通信機器など、ハイエンドな組み込みシステムに向けたソリューションを提供しているグループだ。

モトローラは、2004年8月にソレクトロン・コーポレーションからフォース・コンピュータ社を買収し、その従業員をモトローラ・コンピュータ・グループ(MCG)に統合した。統合された組織をエンベデッド・コミュニケーションズ・コンピューティング・グループと改名したのが、現在のECCとなる。

もともとモトローラには、エンベデッド関連の従業員が世界中で約1000名もおり、そこにフォース・コンピュータ社の元従業員の約500名が加わったことで、ECCは世界中で約1500名にのぼる人員を擁する大きなグループとなっている。

ECCでは、標準バスボードのVMEバスやCompact PCIバスなどに対応した多くのボード・コンピュータを提供している。さらに、AdvancedTCA(Advanced Telecom Computing Architecture)規格に対応したボード・コンピュータもいち早くラインアップした。

VMEボードは、20年以上もの実績を持つ標準ボードであり、多種多様なシステムに採用されている。また、上位互換性を維持しながら、何回かのバージョン・アップも行っている。たとえば、MVME6100(図1)は、MPC7457/1.3GHzプロセッサを搭載し、64ビット33/66/100MHzPMC-X拡張スロットを持つVMEボード・コンピュータである。VMEbus転送320MB/秒を実現するTsi148PCI-X/VMEバスブリッジを採用することで、300M/秒以上の転送速度を実現している。また、MVME3100(図2)は、MPC8540プロセッサを搭載し、VMEバスの転送速度として最大320MB/秒を実現する2eSST技術を採用した高性能ボード・コンピュータである。


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図1:MPC7457/1.3GHzプロセッサを搭載した「MVME6100」


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図2:2eSSTを採用することで最大320MB/秒を実現した「MVME3100」

AdvancedTCAは、高速インターコネクト技術や次世代プロセッサ、信頼性や保守性に関する最新技術が採用されており、次世代のキャリア・グレード通信機器に向けた業界標準規格となるものだ。

また、AdvancedTCAと同じアーキテクチャを備えながら、サイズダウンを図ったMicroTCAボードやAdvancedTCAのメザニンボートとなるAMC(AdvancedMC)規格に準拠したボードなども提供 している。

 

長年にわたるウインドリバーとの非常に緊密なパートナーシップ

モトローラとウインドリバーとは、非常に密接な関係を古くから続けてきた。VMEボード+VxWorksは、ECCがターゲットとしているハイエンドのエンベデッドシステムで良く見られる組み合わせであるといえるだろう。

「リアルタイム性が必要なシステムでは、実績のあるリアルタイムOSであるVxWorksが特に有用になります。国内でもECCが提供しているボード+VxWorksという組み合わせは、大きな比率を占めています」(橋本氏)。

なお、ウインドリバーは、モトローラのハードウエアに対してVxWorks/ Wind River Linux対応BSP(ボード・サポート・パッケージ)を提供している。これによって、モトローラのBSPについてもウインドリバーを窓口としたタイムリーなサポートを行えるなど、緊密なパートナー関係を築いている。

また、橋本氏は、ウインドリバーが提供しているLinuxソリューションにも期待しているという。「ECCでは、組み込みボード・コンピュータをソリューションの柱としてきましたが、今後の展開として、コストや納期短縮などからボードを含んだプラットフォームの提供へのニーズが高まっています。そこで、AdvancedTCAやMicroTCAをベースとしたコミュニケーション・サーバ(図3)に、CG(キャリア・グレード)Linuxを搭載したトータル・ソリューションの提供も行っていきます」とのこと。


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図3:AdvancedTCAベースのコミュニケーション・サーバ「Centellis3405,R2」の外観

コミュニケーション・サーバは、エンタープライズ・サーバに対して、通信インフラ向けに特化としたサーバとなるものだ。ファイブ9(99.999%)といった極めて高い可用性に加え、同じく高い信頼性やI/Oの拡張性などを実現していくものだ。エンタープライズ・サーバやエンタープライズ・ネットワークと異なり、業界のオープン・スタンダード技術を採用することで、既存のエンタープライズ・テクノロジーの限界を超えつつある高度な通信アプリケーションを管理できる優れた機能を備えることができている。

「そういったサーバに搭載するOSとして、ウインドリバーのCG Linuxには高い期待を寄せています。コミュニケーション・サーバに関してもウインドリバーに大きくバックアップしてもらっています」と、橋本氏はウインドリバーとのパートナーシップを高く評価する。

 

コミュニケーション・サーバ・アライアンスにウインドリバーも参加

コミュニケーション・サーバは、ネットワーク機器全体のオープン化を促進するものとなる。また、ミドルウエアやプロトコルスタック、アプリケーションなどはSAF(Service Availability Forum)の規格に準拠したものを採用することでオープン・スタンダードに対応した。

「最近、通信キャリアからのコストダウンの要求が強まっており、ネットワーク機器メーカとしても、高信頼や高可用性を維持しながらもプライスダウンを図っていく必要に迫られています。そのひとつの解として、通信キャリアからの提案なども反映して開発したのがコミュニケーション・サーバです」という。

さらにモトローラは、2006年2月に「モトローラ・コミュニケーション・サーバ・アライアンス」を設立した。こでは、オープン・スタンダードに準拠したコミュニケーション・サーバのメリットをOEMやネットワーク・ソリューション・プロバイダに提供する取り組みの一環となるものだ。

アライアンスでは、新しい認証プロセスと相互運用性ラボを設置し、プログラム参加企業の製品がモトローラのコミュニケーション・サーバで動作するかの事前試験と検証を実施する。これによって、コミュニケーション・サーバを利用する多くのユーザにとって、新製品の開発や導入を、より低コストかつスピーディに行うことができる。

さらにモトローラとしては、SCOPE(サービス・プロバイダ・アプリケーション向けにキャリアグレードによるベース・プラットフォームの導入を進める業界アライアンス)などの相互運用性を推進する新しい業界イニシアチブを補完するため、今後もコミュニケーション・サーバ認証プロセスを発展させていくという。

このアライアンスに参加企業として、インテルなどと共にウインドリバーも名を連ねている。このことからもモトローラとして、ハードウエアばかりでなく、OSやI/Oなども組み込んだトータルソリューションを提供していく上で、前述のようにウインドリバーを強力なパートナーとして位置づけていることが分かる。

 

PVRB672を用いたVoIPによる録音メッセージの配信デモを実演

今回は、モトローラのボード・コンピュータ+VxWorksの一例として、PVRB672(図4)を用いたVoIPによる録音メッセージの配信デモを実演していただいた(図5)。


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図4:最大672の圧縮音声をサポートしているVoIP/VoATM用のボードの「PVRB672」


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図5:PVRB672を用いたVoIPによる録音メッセージの配信デモの様子

電話機をE1/T1ライン変換器を経由してPVRB672ボードに接続する。電話からのメッセージは、PVRB672ボードのDPSでMP3形式に変換 してからノートPC上のメールサーバに転送される。さらにノートPCに接続された無線LANによって携帯電話のM1000へMP3データをメール添付で転送する。M1000では、メール添付されてきたMP3形式の録音メッセージを再生することで、留守番メッセージの確認などを行えるというデモだ。

実際の運用例として、図6のようなものが考えられる。すなわち、デモと同様にVoIPを活用しメッセージをMP3形式のファイル形式で転送する大規模なボイス・ファイル・サービスを実現できる。


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図6:VoIPによる録音メッセージの運用イメージ

PVRB672は、最大672 の圧縮音声をサポートし、中継や無線メディア向けのゲートウエイ、企業やキャンパスに向けた市外バイパス・ゲートウエイ、デジタル加入者回線、クラス5スイッチ置換などをターゲットとしたVoIP/VoATM用のボードである。672チャンネルもの処理を制御するのに、PowerPC+VxWorksが活用されている。

こういったVoIP関連のボードについても、今後はAdvancedTCAでも実現していくという。

前述のようにモトローラとウインドリバーは、非常に密接な関係を築いてきた。これは、日本法人同士でも同様であり、橋本氏も「日本企業に向けたサポートなどについて良い協力関係によって、タイムリーな対応ができている」という。

モトローラとウインドリバーという組み込みシステムに向けた実績ある企業同士の緊密なパートナーシップは、ますます競争が激化する組み込みシステム市場において、より競争力ある製品開発のための強力な基盤となるといえるだろう。

- Partner Profile -
橋本 武 氏
橋本 武(はしもと たけし)氏
モトローラ株式会社
ビジネスデベロップメント マネージャー
エンベデッド コミュニケーションズ コンピューティング
モトローラ株式会社
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ウインドリバーパートナー製品紹介ページ
http://www.windriver.com/japan/alliances/directory/list/emerson.html

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